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Data Model Patterns
企業における活動
 


ここでは、まず製造業を例に企業の活動について説明します。
企業は購入活動を通して原料や部品を購入し、購入した原料や部品は、生産活動を通じて製品化されます。その製品は、営業活動やマーケティング活動を通してお客様(直販または卸売企業)に販売されます。また、会計活動を通して、製品原価、販売管理経費、および売上利益が計上され、企業が健全な企業会計を行っているかどうかを株主に報告します。このように企業は様々な活動を通してお客様に価値を提供しながら存続しています。ここでは、このような企業活動のモデリング パターンについて説明していきます。

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  活動の種類
  内部活動と実活動
  実活動ステップ
  内部活動ステップ
  実活動と内部活動の階層表現
  作業指示書
  役割タイプと割当タイプ
  コスト計算
  依存関係
 

活動の種類
 
活動と一口に言っても、状況によってその呼び方はさまざまです。
ここでは、活動の種類を以下のように定義して識別します。
   
内部活動(プロシージャ): 企業内向けに行われる活動。自社に向けた決算書を自社従業員が作成するといった会計処理活動など。
実活動(アクティビティ): 内部活動の目的を達成するために行われる活動。内部向けプロジェクトなど。
サービス: 外部向けに提供される活動。他社に向けた決算書を自社従業員が作成するといった会計処理活動など。今回はサービスのモデリングは行いませんが、内部向けと外部向けの活動を明確にするために、外部向けの活動をサービスとして定義します。
活動タイプ(アクティビティ タイプ): プロジェクトで行われる活動。プロジェクト工数を管理する活動など。内部向け活動に関連付けられた場合は内部向けプロジェクトになり、サービスに関連付けられた場合は外部向けプロジェクトになります。

内部活動と実活動
  このモデルでは、実活動が内部活動のために使用されなくても存在できます。例えば、平均在庫を減らすためのプロジェクト(実活動)は独立して存在できます。IDEF1xやIEの場合は親側のオプションをなくし、UMLの場合は内部活動側の多重度を0..1から1に変更します。その結果、必ず1つの内部活動のために実活動は定義されると変更できます。現実的にはオプションをなくすビジネスルールが採用されます。なぜなら、内部活動(顧客価値を創造するための活動)の目的以外のために活動しても企業としてみればメリットがないからです。
 
Describeモデル ER/Studioモデル
 
AllFusion ERwin Data Modeler モデル  

実活動ステップ
 

実活動の目標を達成するためにはいくつかの活動を実行する必要があります。例えば、プロジェクト管理で使用するWBS(Work Breakdown Structure)の最下位作業のようなものです。これらの実活動を実現するための活動を「実活動ステップ」とします。例えば、平均在庫を減らすためのプロジェクトでは平均在庫数を調べる活動などが行われます。

 
Describeモデル ER/Studioモデル
 
AllFusion ERwin Data Modeler モデル  

内部活動ステップ
  プロジェクト管理者がプロジェクトごとに実活動ステップを定義すると標準性を維持するのが難しくなるため、企業はあらかじめ雛型の実活動ステップを定義します。これを内部活動ステップと呼びます。内部活動ステップは、複数プロジェクトでの実活動ステップの雛型となります。このモデルでは内部活動や実活動の階層を1レベルのみと想定します。例えば、内部活動を生産管理活動と定義した場合、生産管理活動での原価管理活動、原価管理活動での在庫管理活動、在庫管理活動でのABC管理活動といった階層的な副活動は定義できません。
 
Describeモデル ER/Studioモデル
 
AllFusion ERwin Data Modeler モデル  

実活動と内部活動の階層表現
 

ーパータイプおよびサブタイプを使用して副活動の問題に対応します。UMLのモデルで説明すると、他実活動から実活動まで引かれた関連が副活動の階層構造を表現しています。これは、関連も継承されるという継承のメカニズムを上手に活用しています。

 
Describeモデル ER/Studioモデル
 
AllFusion ERwin Data Modeler モデル  

作業指示書
 

活動を行う場合は、「誰が、何を使って」といった経営資源が必要になります。以前のモデルパターンで説明した「企業とその世界」および「企業におけるモノ」でのエンティティが絡んできます。経営資源と活動を結び付けるのが「作業指示書」となります。

   
 
Describeモデル ER/Studioモデル
※ こちらのモデルはダウンロードできます
AllFusion ERwin Data Modeler モデル  
  モデルが複雑になってきたのでUMLでは関連名を、IDEF1xおよびIEでは動詞句を使用します。読みやすくするために、UMLの関連名に矢印を使用します。例えば、「パーティ」から「作業指示書」に引かれている関連の関連名を「←責任を負う」と表します。ここでは、「パーティ」が主語で「作業指示書」が目的語を表すので、「パーティが作業指示書の責任を負う」という意味になります。同じ要領で「作業指示書が実活動を承認する」、および「内部活動が資産タイプを使用する」となります。関連名が「←責任を負う」である関連の多重度は、「作業指示書」から「パーティ」まで0あるいは多対1となり、必ず責任者が存在するというビジネスルールを意味します。IDEF1xやIEは保守作業にフォーカスしたモデルです。

役割タイプと割当タイプ
  人はさまざまな役目を果たします。例えば、作業指示書ではチーフ エンジニアとなり、実活動ではプロジェクト管理者になります。場合によっては、作業指示書ではなくプロジェクト憲章(実活動割当)が割り当てられるプロジェクト(実活動)を行う必要があります。企業は、アドホックに役割や割り当てを決めるのではなく、事前に役割タイプや割当タイプを定義します。
 
Describeモデル ER/Studioモデル
※ こちらのモデルはダウンロードできます
AllFusion ERwin Data Modeler モデル

コスト計算
  経営者の関心事は、詳細なプロジェクト手法や開発手法の情報ではなく、高品質な製品(サービス業ではサービス)を短期間で生産するために、何にいくらコストがかかるのかという情報になります。タイムシートを「実活動割当」、「実活動」、「作業指示書役割」、および「作業指示書」に関連付けて、それぞれにいくらコストがかっているかを計算します。コストが2重に計算されないようにどれか1つを排他的に関連付けます。
 
Describeモデル ER/Studioモデル
※ こちらのモデルはダウンロードできます
AllFusion ERwin Data Modeler モデル  

依存関係
  プロジェクト(実活動)の目標を達成するには、実活動ステップが効率良く実行される必要があります。プロジェクト管理では、パート図などを用いて実活動ステップの依存関係を分析します。例えば、新規に書店を開店するプロジェクトが存在し、書棚を設置する前に店内の図書検索用端末のネットワーク ケーブルを設置する活動を行う必要があるとします。「端末用配線設置活動→書棚設置活動→図書陳列活動と端末設置活動を並列で行う」といった具合に、相互に依存する場合は直列に、依存しない場合は並列に活動を行います。活動順序を「活動タイプ」および「活動タイプステップ」として事前に定義します。フランチャイズ系の書店では、新規店舗開店のプロジェクトのマニュアルとして活用します。データが揃っていれば正確に新規開店に要する工数を見積もることができます。
 
Describeモデル ER/Studioモデル
 
AllFusion ERwin Data Modeler モデル  
  依存タイプはSS、FS、FF、SF(S = Start、F = Finish)の4通りです。例えば、依存タイプがSSで最大オフセットが2日の場合、元となる活動が開始したら2日以内に対象となる活動を開始する必要があります。または、依存タイプがFSで最小オフセットが2日の場合、元となる活動が終了する2日以内に対象となる活動を開始する必要があります。今回、UMLのモデルでは関連名ではなく、ロール名を使用しました。

 
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